富士山の生い立ち その2・小御岳火山(こみたけかざん)
'13年12月22日
先小御岳火山(→12月21日の投稿)を覆っている小御岳火山はおそらく20数万年前から10数万年前に主要な活動をしていたと考えられています。
山中湖あたりから富士山を見たとき、富士山北斜面の中腹(富士山の右)に肩のように張り出した部分がありますが、それが小御岳火山のほぼ山頂部で、スバルライン終点の駐車場は小御岳火山の山体が富士山本体の横腹に頭を出している平坦部に作られています。
山体の最高点は2500mで、直径約1.5kmの馬蹄形の山頂火口があり、小御岳神社も火口の一部に作られています。
小御岳火山は溶岩流を主体とする噴出物で出来ていて、溶岩の質は玄武岩質の安山岩です。土壌層に時間間隔を示す堆積物のないことから見て比較的短時間の間にできた火山だと思われます。
また小御岳と先小御岳の間には風化した火山灰層が認められるので、先小御岳火山が噴火をやめてから、小御岳火山が噴火を始めるまでに火山活動の休止期があったと推測されます。
【山梨県環境科学研究所発行『日本一の火山 富士山』 荒巻重雄 太田美代著】より
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