カメラ日和ブログ

光芒の数とレンズとレンズメーカーの関係

'15年01月07日

カメラ

明けましておめでとうございます。
今年もゆるゆると更新していきますのでよろしくお願い致します。

さて、新年一枚目はいつもの富士山です。
まあ、縁起物ですから。



カメラ:EOS 5D Mark3 レンズ:EF16-35mm F2.8L2 USM SS:1/250 F:6.3 ISO:100 露出:AV


さてさて、この写真にも太陽が写ってますが、太陽や夜景の光など光源から伸びる光の筋のことを専門用語では光芒と呼びます(光条という人もいる)。

ちょっとおさらいしますが、この光芒の数はレンズの絞り羽根の数によって決まります。
レンズは絞り羽根と呼ばれる部品を開閉させることでセンサーに届く光の量を調整しています(この機構が絞りです)が、この羽根の枚数が偶数であれば絞りと同じ本数、奇数であれば絞りの倍の数の光芒が出ます。
例えば、絞り羽根が8枚のレンズであれば、光芒の数は8本、絞り羽根が9枚のレンズであれば、光芒の数は9 × 2 で18本となるわけです。ちなみに今日の写真のレンズは絞り羽根が7枚なので、太陽の光芒は14本出ています。

もう少しおさらいです。光芒の出方は絞りに由来します。絞れば絞るほど、光芒はシャープに長くなります。また、光源の面積が小さいほど大きくなります。シャープな光芒を撮りたければ、絞りをできるだけ絞って撮ればいいわけです。なお、光芒は大気の状況にも影響されますので、晴天のクリアーな状態で撮った方が綺麗な光芒が出ます。

個人的には、光芒の数が多すぎてギラギラした感じになるのは好きではないので、太陽の撮影や、夜景撮影など光芒を出したい時には、なるべく絞り羽根が偶数のレンズを使うようにしています。ただし、工場夜景なんかはギラギラしてた方がカッコいいかな〜とは思います。

ここで、ひとつの疑問が・・・
最近いろいろなサイトで写真を見ると、光芒の数が多い写真が圧倒的な気が。ひょっとして、自分は少数派か?

そこで各メーカーのレンズの絞り羽根の数を調べてみました(正確には調べてくれたサイトの記事を読みました。同じようなこと考える人がいるんだなぁ)。すると、面白いことが分かったのです。

なんと、レンズメーカー11社の現行レンズ300数種類の絞り羽根は80%超が7枚か9枚なのです。
傾向としては、入門〜中級レンズは7枚、上級レンズになると9枚絞りが採用されます。絞り羽根の枚数が多ければ、ボケの形もキレイになり、一方で制御は大変になるので、高級レンズに9枚絞りが使われているのは頷けます。
しかし、8枚絞りのレンズはほぼキャノン1社でしか採用されていないようです(PENTAX、SIGMA、TOKINAにわずかに残るのみ)。
キャノンとニコンで比べてみると、キャノンは8枚絞りが50%、9枚は10%ほど、7枚が20%ほどなのに対して、ニコンは9枚が60%で7枚が40%です。高級機種には8枚絞りを使うキヤノンと、9枚絞りを使うニコン。なにこの対立‥‥。
しかも、キャノンも最近リニューアルされた高級レンズは全て9枚絞りです。

これには、ガーーーーーンです。光芒の数が少ない方が好みなのに‥‥
なぜこうなった??

今持っている8枚絞りのレンズを大切にしていこうと心に誓った次第です。


 

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山梨県を中心に風景写真を撮ったり、動画を撮ったりしています。カメラのこととか、写真のこととか、気になったことを書いていきます。
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